AWS認定12冠を振り返る
みなさん大好き(?)、AWS認定試験のお話です。
参考:AWS 認定 – AWS クラウドコンピューティング認定プログラム | AWS
私は現時点で全ての認定(12個)を持っているのですが、認定の有効期限があるうちに振り返っておきたいと思います。
※Big Data認定は現在Data Analyticsに名前が変更されています。私は古い形式のBig Dataのみ合格しています。
→2021/3/9にData Analyticsも合格しました!Big Dataの後継になるため、認定の種類としては現在も12種類ですが、バッチ的には13個手にいれることができました。
受験日、スコア
認定 | 受験日 | スコア |
---|---|---|
Solutions Architect - Associate | 2017-07-23 | 78% (*1) |
Solutions Architect - Professional | 2018-11-06 | 87% (*1) |
SysOps Administrator - Associate | 2019-04-26 | 794 |
Developer - Associate | 2019-05-20 | 932 |
Cloud Practitioner | 2019-05-27 | 957 |
Security - Specialty | 2019-05-30 | 772 |
Advanced Networking - Specialty | 2019-06-18 | 75% (*1) |
DevOps Engineer - Professional | 2019-07-11 | 850 |
Alexa Skill Builder - Specialty | 2019-08-13 | 838 |
Big Data - Specialty | 2019-09-11 | 70% (*1) |
Machine Learning - Specialty | 2019-10-08 | 807 |
Database - Specialty (*2) | 2019-11-27 | 801 |
(2021/03追記)Data Analytics - Specialty | 2021-03-09 | 839 |
※1 旧型式のスコアとなり、100%表示で結果が出ました
※2 Databaseはベータ版で受験し、合格は2020年3月に発表されました
2018年にSA Proを取った時には2つで満足していたのですが、同年のAWS re:Invent@ラスベガスに参加して、AWSスゴイ!となりそのモチベーションで全部取ることができました。 AWSの仕事をやりたいと思い、社内で認められるために認定をたくさん取ろうと思いました。 資格取得前はオンプレミスのインフラを中心にやっていた私ですが、取得後はほぼAWSの仕事を担当させてもらっています。
個人的難しさランキング
難しさランク | 認定 |
---|---|
1 | Solutions Architect - Professional |
2 | Advanced Networking - Specialty |
3 | DevOps Engineer - Professional |
4 | Big Data - Specialty = Data Analytics - Specialty |
5 | Security - Specialty |
6 | Database - Specialty |
7 | Machine Learning - Specialty |
8 | Alexa Skill Builder - Specialty |
9 | Solutions Architect - Associate |
10 | SysOps Administrator - Associate |
11 | Developer - Associate |
12 | Cloud Practitioner |
個人的な感想です。受ける人の経験値によっても異なると思います。 私はサーバやネットワークを中心としたインフラエンジニアをやっており、AlexaやMachine Learningに関しては勉強するまで何も知りませんでした。
1位は問題の複雑さ、出題範囲の広さからSA Proです。まだ知識が少ない頃に頑張って受けたからという理由もあります。 2位はネットワーク。私はオンプレミスで多少はネットワークの知識を理解していたつもりだったのですが、この試験に関してはDirectConnectを実際に設定する際の知識など、かなり細かいところまで聞かれ、難しかった記憶があります。
その他はまぁ順当ですね。プロ・スペシャリティは同レベルで扱われることも多いですが、その中でもAlexaやMachine Leaningは狙い目かなと思います。
私の業務で特に役立っているなぁと感じるのは、SA Pro、Security、DevOpsです。その下位であるアソシエイト3種やプラクティショナーも包含している感じですね。
Data AnalyticsがBig Dataの後継として追加されましたが、難しさとしては旧Big Dataと変わらず、出る分野が少し変わってよりAWS寄りの知識になったかなという印象です。
勉強方法
私が勉強に使用していた学習ツールを紹介します。
デジタルトレーニング(Exam Readiness)
AWS公式の無料オンライントレーニングです。試験準備コースで、試験に出るサービスや考え方が紹介されています。 私は全部見た訳ではないですが、プロ、スペシャリティであるものは見るようにしていました。これを見れば受かるということはないですが、勉強する内容を確認するために見ると良いと思います。
※一部英語です。
試験準備: AWS 認定ソリューションアーキテクト - アソシエイトレベル
試験準備: AWS 認定ソリューションアーキテクト - プロフェッショナル
試験準備: AWS 認定デベロッパー - アソシエイトレベル
試験準備: AWS 認定 SysOps 管理者 - アソシエイトレベル
試験準備: AWS 認定 DevOps エンジニア - プロフェッショナル
試験準備: AWS 認定アドバンスドネットワーキング - スペシャリスト
試験準備: AWS 認定データアナリティクス- スペシャリスト※旧ビッグデータ
試験準備: AWS 認定 Alexa スキルビルダー - スペシャリスト
AWS サービス別資料(Black Belt Online Seminar)
AWS公式セミナーBlack Beltです。このサービスよく知らないぞ、という時に見ていました。
AWS公式ドキュメント
なんと言っても公式ドキュメント。教科書のような感じですね。すべて見るのはツライので、疑問点が出た際など適宜見ていました。
Developers.IO
クラスメソッドさんいつもありがとうございます! とっても文章がわかりやすいんです。再入門シリーズなどはサービスを理解するのに良いと思います。
AWS再入門2019 の記事一覧 | DevelopersIO
Whizlabs
豊富な練習問題を扱っているサイトです。解説もしっかり付いています。 問題を解くというトレーニングを私はここでやっていました。 注意なのは、英語のみということと、有料という点です。
AWS Certification Training Courses | Whizlabs
サンプル問題とPractice exam(模試)
これは必ず確認しておきましょう。模試は通常有料ですが、試験に合格する度に模試無料クーポンが貰えます。 同じ問題が出ることはないですが、知識として身についているか確認し、よくわからなかった部分は復習しましょう。
なお、合格時は模試無料クーポンだけでなく、次回受験で使える本試験の半額クーポンも貰えます。
AWSを触ってみる
とても重要です。ドキュメントだけ読んでいても、あまり頭に入ってこないというか、知識として根付かないことが多いです。 実際にAWSを触って構築することで、知識がつき、構築スキルも合わせて身につけることができます。
ハンズオン資料などAWSから多く公開されていますので、紹介した勉強ツールと合わせて触ってみることをおススメします。
アマゾン ウェブ サービス (AWS) の実践的チュートリアル
また、ハンズオン用のアカウントを貸し出してくれるQwiklabsというサイトもあります。 有料のものが多いですが、一部無料のものもあります。
セルフペースラボ – AWS オンライントレーニング | AWS
書籍
私が受けていた頃は試験対策用の書籍は少なかったのですが、今はプラクティショナー、SAA、SA Pro、セキュリティ対策の書籍がありますので、それを中心に勉強するのも良いと思います。
セキュリティ本は私(+2名)が書いておりますので、感想お待ちしております!
要点整理から攻略する『AWS認定 セキュリティ-専門知識』 (Compass Booksシリーズ)
- 作者:NRIネットコム株式会社,佐々木 拓郎,上野 史瑛,小林 恭平
- 発売日: 2020/07/29
- メディア: Kindle版
いつどうやって勉強していたか
基本的には空き時間です。通勤時間(コロナ前だったので平日毎日)、昼休み、業務後の夜、ふと空いた時間にスマホで。などスキを見つけてやっていました。 継続的に勉強する私的なコツは以下の発表資料に書いているので貼っておきます。
気合やモチベーションが無くても勉強できると強いかなと思います。twitterやTV見るとき、なんとなーくで見ますよね?私も調子が良いときはそんな感じ(ゆるい気持ち)で勉強していました。AWSや技術的なことが嫌いだと継続は難しいので、まず好きになる、好きになるきっかけを探すことが大事ですね。
私は運も良く?、一度も落ちずに12冠できたのですが、このようなコメントをいただきました。
不合格でも落ち込まないと言っている上野さんですが、彼は一度も落ちずに12冠になったことを伝えておこうと思います。#secjaws #jawsug
— Takuro SASAKI@技術書典9 (@dkfj) August 28, 2020
はい。なんかすいません(笑)
社内外で試験に落ちてしまった人を何名か見ていたのですが、試験に挑んでない人と比べるととてもスキルがついているように見えたので、勉強した分のスキルは必ずついているよと言いたかったのです。勉強は無駄じゃないですよ!
認定資格を取って良かったこと
色々とありますがいくつか。
AWS Top Engineers、APN Ambassadorsに選ばれた
認定試験だけで選ばれた訳ではありませんが、認定試験の効果は大きかったと思います。ちなみに今年(2020年)は認定資格を全て持っている方はALL AWS Certifications EngineerおよびAWS Top Engineersに自動的に選出されていました。
社外から評価される機会はあまり無いので、嬉しかった&モチベーションUPになりました。
AWSのアップデート情報が理解できるようになる
ここからは認定試験というよりは、認定試験合格に伴う知識がついて良かったことです。
例えば以下の週刊AWS、みなさまどれほど内容を理解できるでしょうか?
私はSAA取った時くらいの知識では、理解できない内容のほうが多かったと思います。 SA Proを取ると知識の幅が一気に広がるので、理解できる内容も増えてきます。 理解できる内容が多いと、読んでて楽しいですよね。
AWS設計の品質があがる
1つ前と似ていますが、 AWS上でアーキテクチャを考えるときに、頭の中の引き出しが増える感じです。
AWSの勉強をしていると、このサービスは実際に使うこと無いだろうなぁと思うことも多いのですが、意外なタイミングで意外なサービスが必要になることもあります。私がSIerで働いており、AWSの相談を受けるという立場的な理由もあるのですが、色々なお客様から相談を受け、色々な質問に答えられるようになったのは良かったと思います。
例えばAmazon WorkSpacesは、COVID-19の影響で急遽必要になった方も多いのではないでしょうか。私も急遽構築する機会があったのですが、認定試験で得た知識は役立ったと思います。
さいごに
これから認定試験を受けようとしている方、少しでも参考になれば幸いです!!